そもそも目録とはなにか?
目録には2つの目的があります。
1つ目は収蔵しているもののリストです。
図書館や博物館などで収蔵しているものの一覧として使用される事が多いでしょう。
2つ目は贈り物や新物等の実物の代わりに送る品物名のリストです。
結納品の目録、退職記念品目録、卒業記念品目録などとして使用される事が多く、前者よりも一般的になじみがある目録でしょう。 日本では、正式な贈答には必ず目録をつけます。目録には、贈る品名と個数、贈る日付、送り主、贈答の目的(何の記念品か)などが書かれています。
目録の書き方
目録は三折りになっており、書面は、右面・中央面・左面の3面となります。基本的に右面中央に「目録」という題目を、中央面に品物とその個数、贈り日を、左面の右側に贈り主名、中央に宛て名を書くのが正式な書き方です。
目録を品物に添えて渡す場合は、上記の内容で構いませんが、目録のみを手渡す場合や複数人での贈り物への目録の場合は書面が少し異なります。
贈り主が複数人の場合の目録の書面の違いって?
贈り主が個人ではなく、団体や複数人の際は、連名での記載となります。
連名の場合、中の目録には贈り主全員の姓名を明記し、表書きには団体名や代表者の姓名を書くと共にその脇に「他○名」と連名であることがわかるように書きましょう。もちろん、宛て名の記載も必要です。
手作りで目録を作ってみよう
目録は奉書紙(ほうしょがみ・しっかりした白い和紙)を用います。文房具店などで目録用紙が売られていますので、そちらを利用しても良いでしょう。進呈は、贈呈よりも気軽なものなので、1枚の奉書紙を使った簡易版の目録を作るのが一般的です。まずは奉書紙に、以下の手順で折り目をつけていきます。
<目録の折り方>
1. 縦に2つ折りし、袋状になる側を下にする
2. まずは左側、次に右側を倒すように、三つ折りします。
<目録の書き方>
三つ折りの折り目で、スペースが三つに区切られました。それぞれのスペースに以下を書いていきます。
右側
スペース中央に「目録」または「贈」と書きます。
中央
品物と数量、それから必要に応じて贈る理由を書きます。
「一、液晶テレビ 壱台」
「一、万年筆 壱本」
のように、ひとつ品物を書くごとに改行します。数量は壱・弐・参といった大字にすると、少しかしこまった印象になります。理由を書く場合には、品物・数量を書き終えた次に、
「右、○○を記念してお贈りいたします」
などと書きます。
左側
贈る年月日、進呈者・贈呈者の名前(または企業名)、最後に受領者の名前を書き入れます。懸賞の品のような、目録作成時には受領者が決まっていない場合には、受領者の名前は不要です。
書き終えたら、「目録」と表書きしたのし袋に入れます。進呈目録にかける水引きは、一般的なお祝い(何度あっても良いお祝い)に広く使われる赤白のちょう結びが良いでしょう。ちなみに、結納目録は紅白の結びきり(一度だけのお祝い)を使うといったように、目録の用途によってのし袋は変わってきます。
<金額の書き方>
品物ではなくてお金を渡す場合、金額の書き方は、万一書き直されるのを防ぐために漢数字で書いてください。
たとえば「10万円」の場合は、「金壱拾萬円也」となります。金額の頭に「金」、末尾に「也」をつけます。また、「1」も省略せずに「壱」をつけてください。